戦国

□唇、触れて
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「おい、かごめ。どうしたんだよ、さっきから黙って・・・。どっか痛えのか?」
「ううん、大丈・・・・っ!!」
安堵しきっていたかごめは振り返ったすぐそこに犬夜叉の整った顔と漆黒の髪があって思わず彼と繋がれている腕を引いてしまった。
「うわっ!!」
「きゃっ!!!」
「「あ・・・///」」
突然腕を引かれた犬夜叉はかごめを押し倒すように床に倒れこんでいた。
「ご、ごめん・・・」
「いや・・・」
かごめだけではなく実は犬夜叉自身もかごめを意識していたため、次に次ぐ言葉を失ってしまった。
犬夜叉がふとかごめを見つめると瞳は濡れ、紅い唇は触れれば柔らかい弾力を持っていそうで、その上艶やかな黒髪が床に散らばり、美しいとしか形容しようがなかった。そう考えたら彼の指は自然に動いていた。
「!!!」
かごめは唇を指でなぞられ、びくと身体を震わせた。先程まで拗ねた瞳をしていた上に乗っている彼が大人びた表情をしている事に彼の行動の意味を知る。
「・・・かごめ。」
「犬、夜叉・・・」
どちらともなく重ね合わせた唇。いつの間にか絡められていた指と指、足と足、密着した身体と身体の熱を互いに感じていた。二人が初めて交わした口づけはどこまでも甘く、優しかった。

「はぁっ・・・」
「大丈夫か?」
「だ、大丈夫よ・・・///」
ぱっと身体を起こした二人は長い口づけに息を切らしていたが、それよりも初めてした口づけに頬を染めていた。
(キスってあんな感じ、なんだ・・・///)
(かごめの唇ってすげ・・・柔らけえ////)
かごめも犬夜叉も己の唇に指で触れて甘い余韻に浸っていた。ふと顔を上げると視線が交わる。
「その・・・嫌だった、よな・・・。すまねぇ、急にあんなこと・・・」
「ううん。すごい嬉しかった・・・」
「じゃあもう一度、していいか?」
「え!?うん・・・///」
再び交わされた口づけは先程より深く重ね合わされ二人は互いを求め合った。触れる度に感じる想いを求めるように―――。




その後、東の空が白み始めた時に弥勒達が二人を助けに来たが、弥勒はじと目で眠ってしまったかごめを愛おしそうに抱える犬夜叉に話しかける。
「何やらいい思いをしていたようですね、犬夜叉。」
「そ、そんなことねえ!!べべ別にかごめにヘンなことなんか・・・!!」
「唇。」
「え?」
「かごめさまと同じ紅がついてますよ。はぁ〜口づけなんて羨ましい・・・私達はむさ苦しい村人達と戦っていたというのに・・・。」
「っ////」











End...











◇あとがき◆

手錠とファーストキスは私の中ではセットなんです!!あと捕まるなら朔犬かなぁ〜と思い、朔にしてみました。
そもそも中学生のかごちゃんが口紅をしているのか?なんて謎は流してください;
衝動的に書いたのでぱらぱらと文章が荒れてますがお許しを・・・(ToT)

最後まで読んでくださりありがとうございました。




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