short 2

□俺だけの
1ページ/11ページ



「ね、ね、土方〜。エッチしよ。」

万事屋の応接室で早めの夕食を食べていると、銀時が前触れもなく恋人の土方にねだった。
土方は驚いてマヨネーズを大量にかけた焼き魚を喉に詰まらせかける。
もちろん銀時の手作り料理だ。

「え?お前マジで言ってるのか?」

「マジマジ、冗談なんて言わねーっつうの。」

「冗談にしてくれよ。さっき散々やったじゃねぇか!」

土方は顔を青くして叫ぶ。
それもそのはずで、今日非番だった土方は11時頃に万事屋へとやってきた。
すでに子供2人に休みを与えて家を追い出していた銀時は、昼飯も食べずに土方に襲いかかったのだ。
それから3時間…。
散々愛されて殺されるかと思うほどいかされた。

銀時だって3発だしてる。

それから少しまどろんで、風呂に入って(ちなみに風呂でも中に出されたモノの後処理がてらに、一回いかされた。)飯を作り今にいたる。
時刻は18時…終わってからまだ4時間くらいしかたっておらず、土方は眠りたいほどに疲れていた。

「だって飯食ってる土方がエロいんだもん。」

土方を見る銀時の目が既に欲を映している。
その目で銀時は黒の着流しが包む風呂上がりで火照る白い体を、舐めるように見た。

「しっかりしろ銀時、そりゃ錯覚だ!」

「ちげーよ、お前エロいよ。すごいエロいよー。」

ちろちろ覗く赤い舌がたまんないんだよね〜、と呟く銀時に土方は戦慄を覚えた。

「マジで勘弁してくれ!色欲魔神!変態!!」

対面に座っていた銀時が身を乗り出してくると、土方は完全に怯えて机から体を離す。
応接セットのソファーに背中を押し付けるが、逃げ場がないのは火を見るより明らかだ。

「土方…夜はこれからだぜ。」

「よい子は夜に寝るんだぜぇぇぇ!」

銀時の本気を感じ土方が叫ぶが、半ばパニックになっているためなんかおかしい。

ドSの銀時は生唾を飲む。
そんな追い詰められた土方をもっと追い詰めて鳴かせたい。

「俺悪い子だし?」

「俺よい子だから寝るし!」


慌てて食器をまとめ始める土方を見て、銀時は「ふ〜ん」と呟く。

「俺悪い子だから悪戯大好きだし?」

銀時がそう言うと土方は立ち上がったままビタリと止まった。

「てめぇ、いい加減にしろよ!!」

ただでさえつり上がった鋭い目が、さらに鋭くなっている。
当たり前だが、どうやら本気で嫌らしい。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ