拍手夢置き場

□紅姫竜胆
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〈 紅姫竜胆 〉




「ゆきむらー!!」

今日も無邪気に小さな姫君は幸村に夢中だった。

可愛らしい姫君になつかれて嫌な気はしない。

「今日も元気でござるな」

「ござるー!!」

幸村に抱っこされて、姫君は腕の中ではしゃぐ。

「なつかれたもんだな。真田」

口角をあげながら政宗が言う。

「そんなに真田の兄さんが好きかい?」

慶次が尋ねると姫君は満面の笑みで言う。

「だいしゅき!!」

その笑顔は可愛らしく、見ている者の表情が緩む。

「可愛いんだけど...。なんか、お嫁にだしちゃうみたいで寂しい」

小さな姫君の叔母にあたる彼女が複雑な表情で苦笑いする。

「嫁か...」

「いいんじゃない?旦那の嫁さんにしてもらいなよ」

小十郎と佐助がからかいながら言うと姫君も瞳をキラキラ輝かせながら頷く。

「うん!!ゆきむらのおよめしゃんになる!!」



「それは困る!!」


急に大きな声を出す幸村に皆がびっくりする。

勿論、彼女も例外ではない。

幸村は真剣な表情で腕の中の姫君に告げる。

「俺が妻に迎えたい人は...たった1人でござる...」

「ちゅま?」

首を傾げる姫君を抱っこしたまま、彼女の目の前に立つ。

「俺が妻に迎えたい人は...貴女だけでござる!!」

「!!??」



辺りが騒然とする中、幸村は顔を真っ赤に染めてもう一度告げる。


「俺は貴女を愛しているでござる!!」


彼女の顔も、幸村に負けないくらい赤く染まった。










紅姫竜胆;花言葉はあなたを愛します
俺が愛しているのは後にも先にも貴女だけ...。俺は貴女を永遠に愛します。だから貴女の心を俺にください。






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