お題置き場
□可愛らしく怖い ５題
5ﾍﾟｰｼﾞ/7ﾍﾟｰｼﾞ
『近付いたら全力で迎え撃つよぉ』
「あ、姫さん」
「お久しぶりです」
「こんにちはー」
皆に挨拶をされ、笑顔で返しながら歩くのは海軍本部の廊下。
ある部屋をノックすれば、歓迎する声。
「失礼します。ガープさん。お届け物です」
「おー、いつもすまないな」
そう言いながら受領印を押す。
「どうじゃ？たまには一緒に茶でも。おつるさんも呼ぶか？」
「魅力的な御誘いですが仕事中なので．．．」
「かたいのー。まあ、その真面目なとこもいいんじゃがな」
「ありがとうございます」
礼を言うと同時に、両足のガーターベルトについた銃を両手で掴んでドアにむける。
「流石は姫だね」
ドアには両手を挙げたクザンがいた。
「姫が来てるって聞いたから来たんだけどなー」
「本日はクザンさんにお届け物はありませんから近付くなー」
営業用の笑顔だと分かっていながらもときめかずにはいられない愛らしさ。
「そう言わずに」
「海楼石の弾丸ですから致命傷になりますよー」
迷いなく安全装置を解除する姫に冷や汗が出るが、クザンは姫に触れたくて触れたくて仕方がなかった。
「まあ、まあ、まあ。物騒なものはしまって」
「やだなー、クザンさん」
『近付いたら全力で迎え撃つよぉ』
触れることは許しません
何人たりとも
許しませんよぉ