イナズマ×イレブン

□雷門高校文化祭! 前編
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1ヶ月後――――




「うわぁーやっぱ似合う似合う!」



吹雪が手を合わせはしゃぎながら
俺の姿を見てそう言った。





とうとう「RAIMON祭」の日が来てしまった…



-雷門高校文化祭!前編-





青空にドーンドーンと花火が打ち上げられ
雷門高校の文化祭が開催することを
町の人たちに知らせている。


学校の中にいる生徒たちも
待ちに待った文化祭だからなのか
みんないきいきとした表情をしている。




そんなみんなとは裏腹に
俺の表情はきっと曇っている。


うん…間違いない…






俺はいまサッカー部の部室で
着替えを済ませたところだ。



というか
吹雪の手によって無理やり着せられた
と言った方があってるかもしれない…



今日の朝学校に着いた瞬間吹雪に捕まり
サッカー部の部室に引き込まれて
いきなり制服を脱がされてそして…






ちなみに
制服は円堂が木野に借りてきたらしい。

借りてきたと言っても木野も制服を着るから
紺色の夏服のスカートだけ。



その上にはもともと着ていた白いYシャツに
吹雪が用意したグレーのカーディガン。

紺色のハイソックスを履いて
いまの格好に至る。


スカートの長さは下着がギリッギリ
見えないくらいの長さにされた。


そしてぺたんこなのはイヤだからと
胸にはBカップ位になるように
パットを詰められた。
もちろんずれないように女の下着をつけて…


吹雪がなんでそんな物を持っていたのかは不明…


ちなみにサッカー部の部室には
吹雪、ヒロト、緑川がいる。



言い出しっぺの円堂、半田とマックスは
準備をさぼってたのが担任にバレて
只今呼び出し中で不在…



てか言い出しっぺの円堂より吹雪の方が
気合い入ってると思うのは俺だけか?



ってゆーかスカートって
すっごいスースーするんだな…
思わず内股になってしまうんだが…


それにしても着てから後悔…
くそっ!なんで俺は緑川の涙に弱いんだ…!




「よしっ髪型は俺に任せて。風丸くんジッとしててね!」



そのままの髪型じゃ面白くないから
とも言ってヒロトは結わいてある
俺の髪の毛をほどき触り始めた。



「ちょっヒロト!?」




「大丈夫大丈夫!長さは変えないから!」



そう言ってヒロトは慣れた手つきで
俺の癖のついた髪の毛を
アイロンでまっすぐに伸ばしていく。






「はい完成!」



そう言ってヒロトは俺に鏡を渡してきた。


俺はおそるおそる鏡を覗いた。


後ろ髪はハーフアップにして
毛束を左サイドでお団子に。


前髪はいつも隠している左目を出して
その前髪はピンで留まっている。





「…かっ可愛い!風丸可愛い!」


緑川が俺の姿を
キラキラした目でみてそう言った。



「どっからどう見ても女の子だね!ってゆーか風丸くんだって誰も気付かないんじゃないかな?」



続いて吹雪がそういった。




「確かに…もう女の子にしか見えないね…円堂くんはやく来ないかな〜?」



そう言ってヒロトは
アイロンのコンセントを抜き
部室の入り口を見つめる。




「…帰ってこないね〜俺もそろそろ着替えよ!」



そう言って緑川は
カバンから音無が作ったという
ジェミニストームのユニフォームを出し
ブレザーを脱ぎ捨てネクタイを外し
Yシャツのボタンを外し始めた。



こいつ口を開かなければ
普通にかっこいいと思うんだが…
…残念な奴←




ガチャッ


「ただいま〜」



緑川が制服を全部脱ぎ捨てた直後
部室の扉が開きマックスを先頭に
三人が戻ってきた。




「きゃーっえっち!」



緑川は自分の上半身を両手で隠し
マックスに向かってそう叫んだ。




「いや僕君の身体には興味ないから」


マックスは鼻で笑い緑川を冷めた目で見た。
緑川はつまんねー奴と言いながら
ユニフォームの袖に腕を通した。


この2人は仲が悪いのか…?




「…てか誰?」


半田が間抜けな顔をして
俺を指さしそういった。


どうやら半田は
俺だと認識していないようだ…




「えっ風丸くんだけど?」


ヒロトがアイロンを
片付けながらそう言った。




「えっ…え゛!?風丸!?…風丸!?」


半田は目を見開き驚いた顔で
俺を見つめている。




「半田きもいその目きもい。」



半田にみられるとなんかイライラする☆


「そっそんなこと言うなよ〜」



半田はヘラヘラと笑いながら
俺にそう言った。


…うざっ←



「ねぇ可愛いでしょキャプテン!」


吹雪が円堂に駆け寄りそう言ったが
円堂は俺を見つめたまま全く動かない。



「キャプテン?」



吹雪は不安そうに首を傾げ円堂をみる。


…もしかして気に入らなかったのか?






「…結婚してください。」




「えっ?」




・・・はぁ!?
やっと喋ったと思えば
いきなりプロポーズですか!?


ってゆーか


「いやいや男同士とかあり得ないから!」



『えっ!?』



吹雪、ヒロト、緑川、半田が
同時にそう叫びながら俺を見た。



えっ俺なんかまずいこと言った…?






ピーンポーンパーンポーン


放送を知らせるチャイムが学校内に響き渡った。



【これより雷門高校文化祭その名も「RAIMON祭」を開催いたしまーす!】




生徒会長の綱海の声が学校中に響いた。





こうしてRAIMON祭は始まった。





始まってしまったんだ…




ーつづくー

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