book1
□こんなときくらいは・・・。
1ページ/4ページ
ある夜中、とてつもない雷鳴が響いた。
「お〜、あれは神秘的な稲妻でしたねー・・・ベルセンパイ」
「そ、そうだな・・・・・・・・」
センパイはミーの部屋の布団にくるまった体制で言った。
「・・・にしても、ベルセンパイ、王子とあろうものが雷怖いって、正直笑っちゃいます〜」
「怖いんじゃない!嫌いなだけだ!!」
センパイはとても意地っ張りだ。というか、屁理屈の達人だ。
「いったいどこが嫌いなんですかー?」
「あんな大きい音好きな奴いる訳ねーじゃん!」
どっからその自信がー?
ミーはセンパイを思わず白い目で見つめてしまった。
「んじゃカエルすきなのかよ?」
「ただの自然現象としか思いませんねー」
「生意気だ・・・」
と、言うと同時にナイフがフランのカエルに命中した。
「痛いですねー」
「棒読みだから痛そうじゃねーンだよな」
「いや、マジで死ぬほど痛いですー」
「んじゃ死ねよ」
そんなつれない話なんて、いつものことですが、夜中にいきなり押し掛けてきてミーの睡眠を妨害したあげく、布団まで取って、それでこの仕打ちはないでしょうー。と思ったので、ミーは、一つ仕返しをしようと思いますー。