No.31〜60

□No.36
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「たっだいまぁ」

私はミッチーの隣に並んだ。

「行くぞ」

赤木先輩が皆に声をかけて、皆で安西先生の元へと向かった。



歩いていると、自然とミッチーと流川にはさまれて歩いていた。

「さっき仙道に抱きつかれてたな」

ミッチーが囁く。

「み、見てたの!?」

見られてた。

「「見てた」」

ミッチーと流川が同時に答える。

流川もか。

「仙道、なんて?」

ミッチーが聞いてくる。

「え、こっ、告白された」

「で?」

流川がさらに聞いてくる。

「私も好きだよって言った」

あ、この言い方は不味かったかな。

「親友として好きって言ったんだよっ」

私は慌てて付け足した。

私はミッチーと流川の顔を伺った。

なんか変な顔になってる。

変な奴ら。

「それにしても、凄かったね。零ちゃん」

前にいるリョータが振り向きながら私に話しかけた。

「なにが?」

私はなんのことやらと、リョータに聞き返す。

「零ちゃんの指示がだよ」

リョータが人差し指をピンとたてて言いきった。
私の指示?

「そうだね。的確な指示で、正直驚いたよ」

木暮先輩が話しに入ってきた。

「そうですか?」

そんな大層なことしたっけ?

「オレのマークが厳しくなることを言い当てたり」

リョータが何故か得意気に話す。

「流川のマークが厳しくなって、オレがフリーになることも分かってたみたいだしね」

木暮先輩がリョータの話しに付け足す。

あぁ、あれかぁ。

「どうして、あんなに予測がついたの?」

リョータが私に疑問を投げつけてきた。

「う〜ん、試合の流れかな?」

「試合の流れ?」

木暮先輩が聞き返す。


私は少し考えてから、話し始めた。
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