No.31〜60

□No.36
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県大会表彰式

優勝 海南大学附属高校
2位 県立湘北高校

以上、2校が全国出場。



県大会MVP

海南3年生 牧伸一



ベスト5

海南3年生 牧伸一
海南2年生 神宗一郎
湘北3年生 赤木剛憲
湘北1年生 流川楓
陵南2年生 仙道彰





表彰式が終わったロビーで、私は流川を見つけだし抱きついた。

「流川、やったじゃん!神奈川ナンバーワンルーキーだよ!」

「ウス」

「もっと喜べぇ〜」

反応の薄い流川を、私はキツく抱き締める。

「せ、先輩」

流川がどもった。

「うわぁ、流川が慌ててる」

桑ちゃんが、物珍しそうに流川を見ている。

「「奇跡だ」」

石ちゃんとササちゃんも流川を見ている。

「流川ぁ」

もう、離さない。

「零ちゃん、流川が困ってるよ」

リョータになだめらるる。

「いやっ、離さない!」

だって嬉しいんだもん!

「いい加減離れろ!」

ミッチーに無理矢理引き剥がされた。

「むぅ〜、ミッチーっ」

次に私はミッチーに抱きついた。

「のわぁっ」

「全国だよミッチーっ」

慌てるミッチーをよそに、私は力一杯ミッチーに抱きついた。

私の頭を、ミッチーが優しく撫でてくれた。

「このままいくと、次に引き離した人にも抱きつきそうね」

「そうだね」

彩ちゃんとリョータが話している。

「こらぁ、光月!話を聞け!これからみんなで安西先生の所に行くぞ」

そう言われて赤木先輩に、ミッチーから引き剥がされた。

「「「あ」」」

それを見ていた全員が、私を指差した。

のは気にしない。

「赤木せんぱぁいっ」

私は赤木先輩に抱きついた。

……手がまわりきらないけど、おもいっきり抱きつく。

「むぉっ、光月っ」

でもすぐに、赤木先輩に力ずくで引き剥がされた。

「……彩ちゃぁん」

離されて、人恋しくなった私は彩ちゃんに抱きついた。

「はいはい。よしよし」

彩ちゃんが優しく頭を撫でてくれた。

「えへへ〜」

私は彩ちゃんに抱きついたまま笑った。

「なによ、気持ち悪いわね」

彩ちゃんにあきれられてしまった。

それでも彩ちゃんは、私を引き剥がそうとはしない。

「彩ちゃん、大好き」

「えっ」

私の発言にリョータが反応した。

「はいはい、私もよ」

「ぇえっ」

一応、冗談で言い合ったつもりだったが、リョータは真に受けたらしい。

「リョータも大好きぃ」

「……」

私がそう言うと、リョータは固まってしまった。

「「冗談だって」」

それを感じ取った私と彩ちゃんは、笑いながらリョータに言い放った。
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