No. 1〜30
□No.2
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今日、私はバスケ部のマネージャーになった。
始めは、正直やりたくなかった。
逃げ出したいくらい嫌だった。
ただ、プレイするだけがバスケでは無いことを、安西先生が教えてくれた。
肩に重くのし掛かっていた重りが、少し無くなった気がした。
バスケ部の皆はなにか聞きたそうな顔をしていたが、安西先生が、
「さぁ、試合を始めましょう」
と、言ったので、深く追求されることはなかった。
私にはまだ、皆に知られたくない。
知って欲しくない事がある。
そう思うと、安西先生の優しさが私の心に染みた。
そんな私の初日の仕事は、花道の子守りだった。
……なぜ?