No. 1〜30

□No.3
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あれから数日。

気まずくて流川と一緒に帰ることはなかった。

私は流川より早く学校をでるのに、なぜか流川が自転車で私を追い越すこともなかった。

部活では、何もなかったように接した。

知られたくなかったから。





そして今日も部活が始まる。

「「「チュース!!」」」


どういういきさつかはわからないが、花道にもやっとシュート練習の許可が降りた。

雰囲気から察すると、赤木先輩と花道の間に何かあったらしい。

彩ちゃんは知っている風だったので、あとで聞こうと思う。

花道は……えーっと、うん、喜んでいた。

「もう晴子さんの目線にルカワなんかいれさせないぞ!!」

とかなんとかいっちゃって。

可愛いやつ。

「頭悪いのよ…」

むっ。

「それでいつも流川君に張り合おうとしてんのよね」

「敵うわけないのに、バッカみたい」

体育館入り口でいつも“ルカワルカワ”と言っている3人娘が花道の悪口を言っている。

「さっさとやめちゃえばいいのに」

「「「ねー」」」

あいつら。

花道は一生懸命やってるのに。

腹が立った私は、文句の一つでも言いに行こうとした時、

「ちょっとあなたたち」

およ?

「そうゆう言い方はよくないわ」

そう言ったのは晴子ちゃんだった。

「一生懸命やっている人に対して失礼でしょ」

晴子ちゃん、いいこと言った。

なんだか花道が浮かばれるなぁ。
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