No. 1〜30
□No.5
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陵南との練習試合前日のバスケ部練習終了。
私はシュート練習をしようと今日も、片付けと掃除をパッパと終わらせボールを一つ取り出した。
「桜木、お前はちょっと残れ」
赤木先輩が花道に居残りを命じた、。
これは……、私は今日は帰った方がいいな。
私は、ちょっと残念に思いボールを戻して体育館をでた。
「あ〜ぁ」
私は練習が出来ないことに結構未練があった。
明日、朝早くて練習できないから、今日はやりたかったのに。
「……帰り道が一人なのはいつまでたっても寂しいなぁ」
私はまだほんのり明るい路地を歩く。
シャー
するとどこからともなく自転車をこぐ音が聞こえてきた。
この音は。
「流川っ」
私は振り返った。
自転車に乗った流川が向かってくるところだった。
キィ
流川が私の横で止まった。
「お疲れ、流川」
「ウス」
そういって流川は自転車から降りた。
「あれ。一緒に帰ってくれるの?」
コクン
「ありがとう。一人で寂しかったんだぁ」
まさか流川からお誘いがあるなんて、嬉しいわ。
お姉さん。
無愛想だけどやっぱり、後輩は可愛い。