No. 1〜30

□No.7
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「零。さっきは聞きそびれたけど、どうゆう関係なの?」

彩ちゃんは私に詰め寄る。

しかもちょっと笑いながら。

彩ちゃん、この状況を楽しんでる……。

彰は勝手にタッパからレモンを一切れつまみ上げている。

「……」

「零さん!まさかセンドーとつき」
「花道は黙ってな!」

「ふぬー」

花道は私に抵抗できずに黙る。

「どーゆーって、ねぇ、零」

彰は悪びれもなくレモンを食べながら、私に話しかけてくる。

「彰、あのねぇ」

「あーまた呼び捨てに!やっぱり零さんはセンドーと」
「花道!五月蝿い!」

ったく。花道が入ってくると話がややこしくなってくる。

「簡単にいえば、こぉゆぅ関係」

そう言った彰が私の肩をつかみ、彰の身体に引き寄せられた。

「「「なっ!」」」

体育館の空気が一瞬、固まった気がした。

「おのれセンドー」

花道が叫ぶのと同時に、流川が近づいてきて、私を彰から引き離してくれた。

「流川、ありがとう」

「……」

うわ。

流川、めっちゃ彰のこと睨んでる。

「ちょっと、零」

「彩ちゃん」

「だから、どうゆう関係なのよ!」

半ば彩ちゃんに怒られぎみに聞かれた私は、罰が悪いように口を開く。





「バスケの……先生」

「……は?」

彩ちゃんの冷たい疑問詞が私に深く突き刺さる。

皆の視線が痛いよぉ。
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