et cetera

□if 〜名を呼ぶ声
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しまった。
ぐらりと揺れる大地にひざを着いて、自分の身が崩れ落ちるのをかろうじてとめてやる。
火照る体と、自分の物とは思えないような動きをする体に檄を飛ばし、立ち上がる前の場所に自分の体をもどしてやる。
スプリングの利いたベットが、きしむ音さえもどこか遠くでしている。

「まいったな」

普段どおりに起きた朝、体調がいつもとちがうとは思ったがそこまでひどいとは思っていなかった。
何かを口にしたほうがいいと思うのだが、そこまで行き着くのも今は自信がない。
もうしばらく、このままでいるか。
ぬくもりが残るベットの上に体を横たえて、天井を見つめる。
無機質な白い天井。
それさえもゆらゆらゆれる。
深いため息をついて目を閉じた。
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