et cetera
□If 〜この想い
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過ぎ去る季節はとても早く、あっという間に一年の終わりを告げる月がやってきていた。
町はクリスマスの飾り付けを施し、寒い中に緑色と赤のコントラストが暖かな印象を与えていた。
日に日に冷たくなる気温に肩をすくませながら待ちの中を歩く。
ショウウインドーに飾られたプレゼンとの包みや、クリスマスツリーを見ると日本と言う国は本当にお祭りごとがすきなのだな、と思う。
ことあるごとに、祝日やイベントの日を設けその日を祝う
「今年はどうするかな」
毎年家族でクリスマスを祝うと言う家ではないが、プレゼントだけは欠かさず贈るようにしていた。
そうしないと4人もいる姉たちがうるさいのも理由のひとつではあるが・・・。
いつもなら、いとこの指示の元でプレゼントを決めてゆくのだが、今年はそんなわけにもゆかず、一人で選んでいかなくてはならない。
かわいらしい雑貨を扱っている店の中は女の子であふれていて、入ろうかどうしようか悩んでいたら後ろから声がした。
「李くん。何してるの?」
「木之本・・・。」
学校を終えた足でここに来たのか学校指定のコートに包まれていた。
「悪い、邪魔だったか?」
店内へと続くドアの前に思案顔をして立っていたのが邪魔だったのかと、少しだけ横によると彼女は俺の体越しに店内を覗き込んで顔を見る。
「誰かへのプレゼント買うの?」
「えっ、いいや、まぁ・・・。」
「私もプレゼント買いに来たんだ、いっしょに見ようよ」