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□見る目は人によって変わる
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「勝木先輩ぃ〜」
「っと、小宮君!?どうしたの?」
「ねぇ瑠希(ルキ)、アレ見て」
「なになに、律?あ、小宮君が勝木君に背中から抱き着いてるね」
「ますます兄弟みたいだね」
「そうだねー。おっと、勝木君が人生相談を受けてるもよう!」
「英語と数学、どっちを大切にすればいいですか?」
「うーん、文系に進むなら英語だし、理系に進むなら数学だし」
「やっぱ、そうですか…」
「瑠希。人生相談って言うか勉強相談じゃない?」
「相談に変わりないよ」
「まぁそうだけど…」
「ねぇねぇ、勝木君さぁ、抱き着かれたまま相談を受けてるよ!」
「ずっとあの状態のままなのかい…」
「先輩はどっちでしたっけ?」
「文系だよ」
「やっぱ、文系の英語って、難しいですか?」
「いや、英語は文理共通だから、文系だけ特別難しいわけじゃないよ」
「そっかー…」
「抱き着かれたまま、真面目に相談を受けてるよ勝木君…」
「ねー律。あの二人さぁ、カップルみたいじゃない?」
「BLカップル?」
「律っ!!そんなこと言っちゃダメぇぇ!!」
「な、最初に言ったのは瑠希じゃん!!」
「先輩、俺、ホントにどうしましょう…。勉強出来ないし……(泣)」
「小宮君(焦)、大丈夫だから!課題をちゃんと出せば大丈夫。課題だけでもしっかりやれば力つくから!(焦)」
「先輩……」
「課題出さないと春樹君みたいになっちゃうよ?(笑顔)」
「ありがとうございます!先輩ぃ〜」
「小宮君、さらにぎゅうって抱きしめてるよ…」
「ねぇ瑠希。さっきの会話を抜かすと、結構アレな状況じゃない?」
「アレな状況だね」
「…真由いなくて良かったね」
「真由、苦手だもんね……。あ、真由…」
「真由、来ちゃったの!?」
「〜〜〜勝木の馬鹿ぁぁぁぁ!!!!!」
「僕だけ!?」
「真由逃げた」
「全力疾走だよ、あの子」
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