短編

□after
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死にそうな少年の前に、1人の少女が現われた。
少女は赤い襟の上下真っ黒なセーラー服を着ていた。胸には真っ赤な十字架がぶら下がっていた。

少年は少女の姿を見ると、目を見開いた。

「な、んでっ。ここっに、いるん、だ。死んだ、んだろ!?」
「確かに死んだよ。私は、アンタを殺しに来たんだよ」
「マジ、かよ……ゲホッゴホッ」
「まぁいろいろあってさ、私、人を殺せるらしくて、じゃあ誰か殺してみよう、ってことで、アンタを殺しに来たの。アンタなら死んでも構わないだろうし」
「ウゼェ……」
「アンタがね」





そして、少年は息絶えた。





「お疲れ」

少女の後ろに立っていた青年は言った。

「簡単だった」
「そう言ったじゃない」

少女は人込みをすり抜けて、青年に近付いた。また、人々は青年をすり抜けて、少年に近付いて行った。

青年は少女の腰に手を回し、「静かな所に行こっか」と言って、飛んだ。



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