短編

□walk with
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夕暮れのなか、小さい男の子と小さい女の子が手をつないで、幼稚園で習ったばかりの歌を歌って歩いていた。


何も思ってなかった

ただ、楽しかっただけ

ただ、当たり前だと思ってただけ


そう、貴方が隣にいること










あはははは

クラスメイトの笑い声に反応して、綾夏(アヤカ)はむくりと起き上がった。
みんなの視線はクラスのムードメーカーのほうを向いていたから、彼がまた何かおもしろいことを言ったのだろう。
自分が笑われてないことにとりあえずホッとした綾夏は黒板を見た。

寝てる間にだいぶ進んじゃったな…

時計を見ると、今は授業終了5分のようだ。
腕を前に出し、軽く伸びをする。
そして、黒板に書かれている訳を写し始めた。

あと5分で今日の学校が終わる。



今日こそ、言わなきゃ


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