CP小説

□想ひ伝ふる日
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夕陽が差し込む教室には2人の男子学生がいた。
1人は日誌を広げ、黙々と必要事項を書いていた。
1人はその学生の横のイスに座り、何やらモジモジしていた。

「あ、あの、三成殿っ」

モジモジしていた男子学生が日誌を書いてる男子学生に声をかけた。

「なんだ、幸村」

三成は「邪魔をするな」と言いたげな口調だったが、幸村は気にしなかった。

「その、す、す……すすす好きな人に、想いっを伝えるには、ど…どうっ言ったらいいですか!?」

まるでこれが告白かのように幸村は顔を真っ赤にしていた。

「知るか」

しかし、そんな幸村の努力も空しく、三成はキッパリと言った。

「だ…だって、いつも、告白、されてるじゃないですか…」
「そんなことをいちいち覚えてられるか」

2回の拒絶でさすがの幸村もしょんぼりとした。
そんな幸村をちらりと横目で見て、三成はため息をついた。

「それだけ顔を赤くして『好きです』とでも言っとけばいいだろ」
「そう、でしょうか…」
「そうだろ」

幸村は顔を赤くしたままうつむいた。
三成はかまうことなく日誌を書く。

「三成殿」
「なんだ」
「こっち向いてもらっていいですか」

三成は渋々といった感じで幸村のほうを向いた。
幸村は顔を真っ赤にしながらも、三成のほうをまっすぐ見ていた。

「好きです」
「………は?」
「好きです、三成殿」

三成も自然に顔が赤くなる。

「幸村…」
「好きですっ」

三成はどう反応したらいいか分からず、ただただポカンとしていた。





これで気持ちは伝わるのでしょうか

この気持ち 貴方に



fin...

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