CP小説

□Please!Please!
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「ユースタス屋はサンタ色だな」

キッドは、トラファルガーがまたわけの分からないことを言っている、と思った。

「……『さんた』って何だ?」
「サンタ知らねぇのか?」

ローは滅多にしない驚いた顔をした。
それも純粋に驚いている。

「サンタは、1年間良い子にしていたガキにプレゼントを配り回るじいさんだ」
「…物好きなジジイだな」

キッドは初めて聞くサンタをそう称した。

「で、なんでおれがそのジジイの色なんだ」

今の説明では、どう考えてもキッドとサンタは結びつかない。

「サンタは赤色の服を着てるのさ」

ローはキッドのこめかみ辺りに手を添え、顔をぐっと近付けた。

「赤はユースタス屋の色だ」

ローはキッドの瞼の上に軽くキスをする。

「それで、サンタ色か」
「あぁ」

ニヤリと口角をあげてローは笑う。

楽しそうな様子で。

「だから、ユースタス屋」

ローはキッドに手を差し出した。

「なんだ その手は」
「プレゼント」
「は?」
「プレゼント」

ニヤニヤしながらローは言う。

「おれはサンタじゃねぇし、大体、良い子じゃないだろ、賞金首が」
「ユースタス屋の前では『良い子』だったと思うぜ」
「どこがだよ」

第一、急に言われたって、クリスマスの習慣がないキッドはプレゼントの用意なんてしていない。

どうあしらうか考えていたキッドの首にローの腕がまわる。

「サンタを知らなかったユースタス屋がプレゼントを用意してるわけねぇよな」

だから、ユースタス屋で我慢してやるよ

ローはキッドの耳元で囁くと、キッドの唇にキスをした。

「…最初から おれが欲しいって言えよ。まわりくどい」
「誰が言うか」

間髪を入れずに拒否をしたローと、ローの求めているものが分かったことで、キッドは楽しそうに唇を歪めた。

「仕方ねぇな」

ククッと笑うと、今度はキッドからローにキスをした。


深く深く 求めるように


Christmas present is you!
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