CP小説
□And say with smile
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「なんでこんなに遅くなったんですか?」
特に怒った顔をしているわけではないけど、雰囲気で光子郎がすごく怒っていることはよく分かった。
「いきなり泊めて欲しいと言ったのはミミさんですよ」
「う、うん」
めったに怒らない光子郎に怒られていることにミミは気圧された。
「で、何で遅くなったんですか?」
「えっと、小学校の前を通ったら懐しくなって、パソコン室に行ったらタケルくんとヒカリちゃんがいて、一緒にデジタルワールドにピクニックに行ってたら、この時間になってました…」
しゅんとしながらミミは答えた。
「それでも、連絡をすることぐらいはできますよね」
「でも、ゴキモンに追いかけられてて…」
「ミミさん」
光子郎はミミの話を強い口調で遮った。
強い口調にミミはビクリと肩を震わせた。
「心配したんですよ」
先ほどまでの怒った雰囲気は消え、光子郎は心配そうな表情を浮かべる。
「光子郎くん…」
「全然 来ないし、それにデジモンに襲われたんですか?」
、光子郎はミミの手をギュッと握った。
「本当に心配したんですから」
「ごめん、光子郎くん…。そんなに心配してくれてたんだね。これからは気をつける」
こんなに心配してくれるのは、大好きだからだよね?
こんなに心配するのは、大好きだから
「あ」
「どうしたの?」
「言い忘れていました。おかえりなさい、ミミさん」
ニッコリと笑う光子郎につられ、ミミも満面の笑みを浮かべて言った。
「ただいま、光子郎くん!」
fin