11/02の日記
21:12
ハロウィーン
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を祝いたいと思っていましたが、無理でした。
一応、西洋妖怪の先祖返り夢主がいるので、やるべきかと思いましたが、全く間に合いませんでした(´・ω・`)
日向ちゃんはたぶんお祭りごととか好きなので(蜻蛉に似た)嬉々として楽しんでいたはずです。
蜻蛉や残夏に容赦なく悪戯します。お菓子もらっても悪戯します。そんなことを考えてましたが、文にはなりませんでした。一日が短すぎて嫌になりますw
以下、ハロウィーン妄想話。
(小説になりきれてません)
「ねぇ」
私の隣で本を読んでいた蜻蛉が静かに本を閉じる。
「なんだ?」
「今日は何の日でしょう?」
「……? ハロウィーンか」
少しだけ小首を傾げた蜻蛉。
私たちの間では毎年恒例の行事、ハロウィーン。普段はこんなこと聞かないから、蜻蛉の眉が怪訝そうに真ん中に寄る。
「正解。じゃあ、トリック オア トリート」
「貴様の場合はトリック アンド トリートだろう」
「まあね」
「……今年は引っかからんぞ」
「ふふふー、どうでしょう?」
身構える蜻蛉に勝ち誇った笑みを浮かべると半身ほど蜻蛉が身を引いた。
いつも割とヒドイ悪戯を仕掛けるせいか、蜻蛉が怯えている。私が彼より優位に立てる唯一の日。無意識に口元が歪む。それが彼の怯えを更に煽るみたいでますます楽しい。
「……む」
「より上質な悪戯のためにはね、前もって綿密な計画と完璧な準備が必要なの」
「どういう意味だ」
「つーまーりーね、引っかかるも何も、もう引っかかってるかもってこと」
「……?」
「そろそろだと思うんだけど」
なかなか変化が表れない蜻蛉に手を伸ばす。逃げるように身を引く蜻蛉を追いかけてソファーの端へ。彼に多い被さるようにに距離を縮め、目許を隠す仮面を奪ったとき、その体がピクリと揺れた。
「っ!?」
「あ、出た」
猫みたいに体を丸めて、荒く呼吸をする私の下の男。
露わになった瞳を覗き込んで微笑むとその青い瞳が悔しそうに潤む。
「っは、……っはぁ…………な、なにか盛ったなっ」
「大丈夫。危険なものじゃないから」
安心させるようにその髪を撫でる。瞼を下ろした蜻蛉が私の手に擦り寄った。
「うぁっ、……はぁはぁ」
一際大きく息を乱した蜻蛉が肩を上下させながら、ゆっくりと瞼を上げる。
その姿に私は小さく息をもらした。
「おぉー」
「はっ、……一体何が…っ!?」
自分の掌を見た蜻蛉が固まる。
私はその手を握って、上がったテンションのまま蜻蛉を抱きしめた。
「さっすが! 効果てきめん!」
「なっ!? な、なんだこれは!!??」
「すっごーい!! 可愛い!!」
「説明しろ! 日向!」
私の腕の中でバタバタと暴れる蜻蛉。
普段ならこんな風に暴れられたら、私なんか簡単に吹き飛ばされてしまうけど、今は違う。私でも簡単に押さえ込める。
「ハロウィーンなので、若返るお薬をほんのすこーし、蜻蛉のお茶に盛りましたマル」
「貴様……私を辱めるとは」
「ドSでしょ?」
「その上、私の台詞を奪うとはなかなかのドSと見た!」
「相変わらず素晴らしい順応力ね」
私の腕の中でほんの少し若返った蜻蛉が声を上げて笑う。
ほんの数滴なのに随分と縮んでしまった。小学生くらいだろうか……?
私でも軽々と抱き上げられそうなくらいに小さくなった蜻蛉を膝に載せて向き合う。
「珍しい光景だな」
「いつもと逆だもんね」
「こっちもなかなか悦いぞー」
「私もなかなか良いかも」
小さくなった蜻蛉がその小さな手で私の頬を包む。
まぁ、いつもより手が小さいから包むと言うより挟むって感じだけど。いつもの硬い男の手じゃなくて、柔らかい子供の手に少し笑ってしまう。
「覚えていろよ、日向」
「えー仕返しとか有り得ない」
「ふ、やり返してこそのドSだ!」
ニヤリと笑うがやはり格好はつかず、どこか愛らしい。
可愛らしい彼の頬に手を伸ばし、包んで、そのまま引き寄せると案外簡単にその身が預けられた。鼻先を触れ合わせて、その柔らかい頬で遊んでいると小さなため息みたいなのが落ちる。
「仕方がない。今日だけは許してやろう。好きにしろ」
「どうしたの? 珍しい」
「たまには日向の好きにされるのも悪くない」
「Mに目覚めた?」
「Mの気持ちを理解してこそ、真のSになれるのだ」
得意げに笑った蜻蛉は、幼い笑い声を上げているのに、やはり蜻蛉だ。いつもの蜻蛉。小さくてもいつも私の隣にいてくれる蜻蛉。
「じゃあ、好きにしようかなぁ」
「ああ、どんとこい」
ちびっ子のくせにいっちょ前に胸を張った蜻蛉をもう一度ぎゅうっと抱きしめる。首にまわった小さな手といつもより高いその体温が愛おしい。
トリック オア トリート
(貴方だから悪戯するの。
「蜻蛉」
「なんだ?」
「私、幸せだね」
新刊特典のショタ蜻蛉に悶えた。
地元には特典を扱ってるお店がアニメイトしかないから、手元にはありませんが……。
毎度毎度、特典が破壊力ありすぎて困る……!
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