謙光・千石攻め

□『ずっと一緒』
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 ―――――


「ねぇ知ってる?
この観覧車にはジンクスがあってね。
頂上に来た時に……なんだって。素敵だよね!」


 ―――――








「…遅い。帰ろうかな」


さっきからジロジロと見られるのにイイ加減嫌気がさして来た


下校時刻。
校門から出てくるのは全員白い制服
その中に一つ、黒い学ランが混じってたら嫌でも目立つことぐらい分かってたけどさ







「―いっ、伊武くんっっ?!」

待っていた人物がやっと来たらしい

「遅いですよ。…千石さん」

余程驚いてるのか目を見開いて固まっている

それもそうか。約束なんてしてないし俺がここにいるなんて予想もしてなかったハズだから


「な、なんでうち(山吹中)にいるの?どうしたの!?」

「…いちゃ悪いんですか」


「い、いやっ!全然悪くない!てかむしろ嬉しい!嬉しいよっ!?
でも伊武くんがうちまで来るなんて初めてだから驚いちゃって…!」

「……はい。これどうぞ。誕生日のプレゼントです」


「えっ?
誕生日って…お、俺の誕生日、今日だって知ってたの!?」

「それぐらい知ってます」


「覚えててくれたんだ〜!あ!だから来てくれたの!?
わぁ〜!!伊武くんと一緒に過ごせれたらイイなぁって思ってただけだったのに
プレゼントまでもらえるなんて!!本っ当に俺ってラッキー♪♪ありがとう!!すごく嬉しいよ!」

「いえ。
…じゃあ行きますよ」


「へっ?行く?」

「はい。着いてこないと置いていきますからね」

「え?え?
ちょ、ちょっと待ってよ〜!伊武くん〜」


俺のいきなりの行動に着いてこれないみたいだったけどお構い無しに進む


だってこれからが
本番なんだから

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