神尾受け
□『SA history』
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―伊武SIDE―
昼休みも部活も帰宅も一緒だったら仲良くなるのは当たり前。
俺のぼやきにも最初から普通に接してくれたのは初めてで
親友とお互い呼び合える仲になるのはそう時間はかからなかった。
そう、親友―
その親友を越えた気持ちを俺が抱いたのはいつだったのか―
もう今になってはわからないけど、それを素直に伝えるには俺には勇気がなくて、
てか、それもあるけど、それを伝える相手がなぜあいつなのか
変な髪型に変な口癖、頭は弱いし、短気で泣き虫ですぐテンパる
頭では自分の趣味の悪さを理解しているのに。
心が、気持ちが、言うことを聞かず気づいたときにはもう走り出していて
もう後戻り出来ないぐらいまで惹かれてたんだ
そして俺は決めたんだ
神尾にも絶対俺を好きにさせてやるって―
好きにさせるのが先か俺の限界が来るのが先か