神尾受け

□『SA history』age2
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その日はいつも通り、のハズだった


放課後、部活後の部室の掃除当番は俺と深司で

「じゃあ後よろしくー」
「お先ー。また明日な」
と石田や桜井たちみんなが帰っていき俺ら2人が残された

「…面倒くさいけど、やろうか。ちゃんとやらないと後でうるさいだろうし、大体俺はこんなに汚してないのにさぁ…」

最近なんだかお互いどこかおかしかったから2人きりになるのがちょっと心配だったけど
いつもの調子でぼやきながら箒をかけていく深司に俺は少し安心した

「まぁそう言うなって、リズムに乗って早いとこ終わらしちまおうぜ〜」
「掃除にリズムとか意味わかんないんだけど」

他愛もない話しをしながら掃除を進めていく

やっと終わった頃には夕日が沈みかけていた

「はぁ…疲れた。みんな汚しすぎなんだよなぁ、部室なのに部活に関係無いものとか置きすぎだし…」

部室を出てもぼやき続ける深司に一言文句を言ってやろう思って振り返った

 が―


夕日の赤い光に照らされた、その女に例えたら美人とも言えるだろう横顔に俺は目を奪われた

(キレイだ…)


「…神尾?なに人の顔見て固まってんの」

と眉をひそめ訝しげにかけてくる声で我に返る
「え、あ…なっ、なんでもねーよっ!!」

自分の考えてたことにビックリして踵を返す

(俺は何考えてんだよ!相手は深司じゃねーか!いくら顔が整ってるとは言え深司だぞ!!俺どうしたんだよっ)

「…ぉ?ぉーぃ神尾ってば。どうしたの顔赤いけど…」
「え、ぉわっ、こっち見んな!離せっ!」
「っ…」
「!あ…」

肩にかけられようとしていた深司の手を咄嗟に払いのけていた
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