その他

□『侑士と岳人』
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「げ、もう外真っ暗だぜ」

「せやから早くしぃ、て言うたやろ?」

部室の窓から外を見て文句を言う俺に帰り支度をしながら侑士は返事をする

「だってよ難しすぎんだって、これ」

「難しいて、これ基本中の基本の問題やで。てかテスト自体もっと頑張っとけばこんなプリント出されんかったはずやろ」

「なんだよ、侑士まで説教かよー。終わったんだからいいじゃん」

「ほとんど俺が解いた気もするんやけどな」

「う、うるせーっ」

テストの結果が酷かった俺は担任から出された宿題プリントを部活後に侑士に手伝ってもらい、終わった頃には外はもう暗くなっていた

「ま、ええか。さ、帰ろか」

「おう!」


校門を出たところで冷たい風が頬を撫でる

「うぅ…さみぃっ」

「最近もう夜は冷えるなぁ。…なんや岳人、えらい今日は薄着やな」

「今朝寝坊して急いで来たから朝は暑かったんだよなー。…うー…さっみぃ…」

「しゃあないなぁ…ちょい待っとき」

鞄を開けなにかを探し出す侑士

「んー?どうした?」
「あ、あったあった」

フワッとなにか赤いものが俺の首にかけられる
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