神尾受け

□『SA history』age4<序編>
2ページ/5ページ


俺は迷った挙句、恋愛経験がありそうな他の人の意見を聞いて参考にすることにした

今まで恋人なんていなかった俺の考えよりも確実に役立つ話が聞けるはずだと思って


問題は―誰に聞くか。
うちの部員は…
ダメだ。からかわれそうだし、まず経験がありそうなやつがいねぇ!

他には…
青学の桃城は…ムリだな。まず意見を聞く前に俺と深司が付き合ってるって言った時点で騒いで話にならなさそうだ

う〜ん…
氷帝の跡部とか…ダメだダメだ、絶対ムリ!すっげぇ高い意味分からねぇもん言いだしそうだ!ι
てか氷帝のやつらとは金銭感覚が合う気がしねぇな

立海…?
あんま関わりねーしなぁ。切原とか絶対真面目に考えてくれそうに無いしよ

う〜ん…ん?ん!?
話を聞いてくれそうで、金銭感覚も違わず、恋愛経験がありそうな人って!!



――――――


「いや〜まさか君に呼び出されるなんて思っても無かったよ〜神尾くん!」

「す、すいません。いきなり」

「いやぁ驚いただけだから全然気にしないでいいよ〜。
話を聞くだけでケーキおごってもらえるなんてラッキーだしね〜」

そう。俺の目の前で美味しそうにケーキを食べてるのは



―千石清純―


山吹中の言わずと知れたエースで愛称は『ラッキー千石』

…女好きとしても有名だ

この人なら色々な経験をしてるから貴重な意見が聞けるハズだ!


「で、俺に聞きたいことって何かな?」

ケーキを食べ終わった千石さんが聞いてくる

「…実は…!」

俺は深司とのこと。
誕生日のこと。
迷っていること。

すべて話した。

そこまで親しいってわけじゃないのに全部話してしまったのは千石さんがすごく聞き上手だったからだと思う

気づけばすべて話していたってカンジ


男同士なんてひかれるかな、と思っていたけど

「そうか〜。伊武くんってあのキレイな子だよね?いい恋人だね〜」

って言ってくれた。

「…男同士なのに…とか言わないんですね」

「ん?そんなの好きになるのに関係無いしね〜。
それに、実は俺も今つき合ってる子、男の子だからねv」

「えぇ!?そうなんすか?」

これには驚いた。
まさか女好きと噂高い千石さんが男と付き合ってるとは!


と、まぁそれは置いといて
偶然にも同じような環境ということで千石さんは本当に親身になって相談に乗ってくれた
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ