☆神堂家のお茶の間☆
□はじめてのデート;春とはじめてシリーズ.1
1ページ/5ページ
神堂さんから、東京ドームのコンサートで電撃的な告白をされて1ヶ月。
私たちのことはマスコミで大々的に取り上げられ、最初の1週間は所属事務所の公式HPでは双方のファンからの激励の書き込みと、非難する書き込みとが集中して炎上。
しばらくメール、掲示板を停止する事態となった。
だが正式に交際宣言をしてしまうと、徐々にマスコミも騒がなくなり、また私たち二人のことを好意的に見てくれる人々も意外に多く、3週、4週となるにつれ、他の芸能スキャンダルが騒がすようになって、私たちの周辺はもとの静けさを取り戻した。
神堂さんがコンサートで私へのメッセージとして歌った”Angel“はミリオンセラーとなり、結果的に私たちの交際が公に認められたような形になった。
この件では、雑誌の取材やTVのインタビューで取り上げられては、神堂さんのあいかわらずのポーカーフェイスと短いコメントが返ってきて、それをフォローすべく、他の3人が冗談やちょっとした内輪話などを紹介することでかわしていたらしい。(夏輝さん談)。
私といえば、一度、TVであの歌と神堂さんの告白について突っ込まれたけど、真っ赤になったあげく、しどろもどろになってろくなコメントができなかったため、その後は同様の質問はなりを潜めた。
モモちゃんから聞いた話だと、幸か不幸か、私たちどちらもインタビューしづらいということで、公共放送での質問はNGとなったらしい。
だって、なんて答えればいいのかわからないんだもの、しょうがないよね。
今でもあの時のことを思い出すと、恥ずかしさとうれしさとが同時にこみ上げてしまって、平静ではいられなくなってしまう。
未だに信じられない。
あの神堂さんが私を想ってくれていたなんて。
感極まって泣き止むことができない私をやさしく抱きしめてくれて、口付けしてくれた神堂さん。
堂々と公の場で私への気持ちを明らかにしてくれた神堂さん。
「何があっても君を守るから」と言ってくれた神堂さん。
肝心な私ときたら、そんな神堂さんにろくに返事もできずに泣き続けて、相変わらず泣き虫だなと微笑んだ神堂さん。
そんな神堂さんの言葉が温かい微笑みがあるから、この1ヶ月間、いろいろと騒がれたけど乗り越えられた。
でも、でも、信じられる?
あのコンサート以降、私たちは一度も直接会うこともできず、だから当然デートもまったくできない状況が続いているなんて。
かつての神堂さんからは信じられないほど、電話やメールをよくくれるようになったから、それはうれしいんだけど、二人っきりでゆっくり会いたいと思うのは贅沢なのかな。
でもようやくお互いのオフが重なって、念願の初デートをすることになった。