ガンダム00中編&企画モノ置き場


Rainy panic!1
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+Rainy panic!1+



ハレルヤが出掛けてからしばらくたって、急に夕立が降り出した。


「あ、ハレルヤ傘持って行ったかなぁ……」


たぶん持って行ってないだろうな。
とはいえ、今は鍋から手が離せない。
というより、それだからハレルヤに行ってもらったのだ。
だんだんと強くなる雨足に、アレルヤは心配げに窓の外を見つめた。
と、ふいにピンポーンという玄関チャイムの軽いが響く。


「(だれだろ)」


新聞の勧誘だったらハレルヤの方が帰ってもらうのうまいのになぁ、
などと思いながらしぶしぶドアを開くと、そこにはずぶ濡れのソーマが立っていた。


「ソーマっ!? どうしたの、こんなに濡れて!?」

「夕飯の食材を買いに行くところだったんですが、突然雨に降られて」


無表情で答えるソーマ。
長い髪は水を含んで、まるでプールから上がったようだ。
白いワンピースは濡れて身体に張り付き、細い体躯を浮き上がらせている。
どきりとして、直視できずに思わず視線を逸らした。顔が熱くなる。


「あの、傘を貸していただけませんか?」


無表情のままソーマが口を開く。


「ちょ、ちょっと待ってっ! その格好で行くのっ!?」


慌ててたずねると、ソーマが平然と続ける。


「一度戻るより、このまま行った方が近いので」

「えっ!? 待って待ってせめて着替えていって!」


アレルヤの必死の懇願にも、ソーマの口調は揺るがない。


「アレルヤ達の服ではサイズが合いません」

「じゃ、じゃあ、うちで夕飯食べていってよっ! 今日もお父さん遅いんでしょう?」


するとソーマの表情に変化が現れた。
ソーマにとって、料理は数少ない苦手分野だ。
今日も自分で作れば微妙な出来になるだろう。
それに対してアレルヤは料理上手である。
そしてアレルヤの作るご飯は非常に美味しい……
頭の中でなにやら計算式ができたらしいソーマが、ついに折れて言った。


「……おじゃまします」



2へ続きます。
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