ガンダム00中編&企画モノ置き場
□Unrequited love3
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恐る恐るカーテンを開くと、薄暗い部屋に春の朝日が目一杯射し込んだ。
その眩しさに、思わず目をぎゅっと瞑る。
本日快晴。日曜日の朝。
世間ではきっとこんな日を、絶好の行楽日和というのだろう。
それなのに、少女は迷っていた。
あの人の笑顔に思わず了解してしまったものの、あの放課後の光景がわだかまる。
それが脳裏をかすめるたびにツキンと胸が痛んだ。
聞けば、今日は自分の知らない女の子もひとり来るという。
少女はまだ、迷っていた……
+Unrequited love3前編+
「ハレルヤ、急いでよ!」
「そんなに急がなくったって、間に合うっつーんだよ」
朝からハプニング続きで、待ち合わせに完全に遅刻してしまった。
「まさかアレルヤが寝坊するなんてなぁ! なんだ? 楽しみで眠れなかったのか?」
「ち、違うよっ! ハレルヤだって、鍵任せたのにかけるの忘れたんじゃないか!」
「俺いつも鍵持たねぇし」
「……だから一回戻る羽目になったんだよ!」
言い争いをしながらも、全力疾走する。
と、前方を見ると、待ち合わせ相手のひとり、ロックオンの後ろ姿。
「あれ?……ロックオン!」
さらにペースを上げて追いつくと、ロックオンが振り返った。
「よぉ、お前らなに走ってんだ?」
「……え?だって時間……」
「今から歩いてぴったりくらいだぞ?」
不思議そうなロックオン。ハレルヤが呆れた声を出した。
「だから言っただろーが!」
あれ?もしかして……
「……1時間まちがえてた?」
恐る恐る聞いてみると、ハレルヤの深いため息。
ロックオンが、らしーなと笑った。