ガンダム00中編&企画モノ置き場
□ソーマお誕生日祝い2
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遅ればせながら、ソーマさんお誕生日おめでとうその2
◆◆◆
「ハレルヤ、できたかい?」
「できる訳ねーだろ、こんなもん」
ハレルヤが、手にしていた物体をポイッと床の上に投げ出した。
「あっ、投げちゃダメだよ!」
あわてて拾い上げるそれは、手のひらに乗る程度の編みかけの毛糸の塊。
編み目の弛んでしまった、熊になるはずのそれを、これ以上壊れないようにそっとテーブルに乗せる。
「できてるじゃないか」
「飽きた。俺はもう手伝わないからな」
見たくもない、といった様子で毛糸から目を背ける。
「そんなこと言わずに……」
頼むよハレルヤ、と手を合わせると、ハレルヤはテーブルの上の物体をちらりと一瞥した。
「ケーキがありゃいいじゃねぇかよ」
「ダメだよ、今年こそ何かあげるんだから」
僕らの大切なあの子に。
「毎年そう言って、結局決められなかったくせによく言うぜ。お前選びすぎなんだよ」
「一番良いものって思いつかないんだよ、ハレルヤ」
何をあげたら喜んでくれるんだろう。
あの子が好きなものはなんだ?
さんざん悩んで迷って、今年はついに自分たちで作るしかないという結論。
「なんで俺に手伝わせてんだよ」
「ケーキと同時に作ってたら間に合わなくなりそうなんだよ、ハレルヤ」
「こんな面倒なもん選ぶからだろ」
「う……残り半分だから、頼むよ」
「まったく、しょーがねぇなぁ……」
待っててね、ソーマ。
今年こそ贈るよ、世界でたったひとつのプレゼント。
大切な君に想いを込めて。
続く