ガンダム00中編&企画モノ置き場
□ソーマお誕生日祝い3
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「ソーマ、ちょっとだけいいかな?」
家路を急ぐソーマを呼び止める。
例年通り、彼女は誕生日を家族と過ごすのだろう。
彼女にとって、今日はきっと幸せな日。
その、君の大切な日を、ほんの少しだけ僕らに分けて?
「はい、これケーキ」
真っ白なクリームは君のため。
苺をちりばめた小さなケーキに、去年よりもっと想いを込めて。
「おめでとう、ソーマ」
ケーキの箱を、少女がそっと両手で受け取る。
「ありがとう、アレルヤ」
「おい、これもあるぜっ」
アレルヤの後ろからハレルヤが投げつけた物体が、ソーマの胸元に当たってケーキ箱の上に落ちた。
「なに、これ?」
「どう見たってクマだろーが!」
包装まで間に合わなかったけど。
「変な顔」
「なっ!?……それ、半分はアレルヤが作ったんだからなっ!」
「もう半分はハレルヤだよ」
「……作ったんだ」
ソーマが改めてクマを見て、小さく笑った。
「大事にします」
ソーマはクマを片手にしっかりと抱いて、家族のもとへと急ぎ足で帰っていった。
「あげてよかったでしょ、ハレルヤ?」
「あ、あー……まぁな」
生まれてきてくれてありがとう、ソーマ。
君に出会えて本当に嬉しい。
fin
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