ガンダム00中編&企画モノ置き場


Unrequited love2
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「ねぇ、なんなの、いったい?」


聞くと、気を取り直したクリスが笑顔を作り、フェルトの肩を掴んで前に押し出した。


「フェルトとデートして!」

「……うん、それで?」


意外すぎて、もはや驚きもしない。
多分彼女、なにか間違えてるだろうから。
案の定、すぐにフェルトが口を挟む。


「クリス、違うよ」

「えっ!? ああっ違う違うっ! そーじゃなくて!」

「クリス、私から言うよ。付いて来てくれてありがとう」

「そっか、フェルトから言ったほうがいいもんね。じゃあ、あたし部活行くね。まっすぐ帰るのよ?」

「うん、ありがとうクリス」


目の前で、女の子たちだけで会話が進んでいく……ついて行けないよハレルヤ……
思わず心の中でハレルヤに助けを求めたとき、クリスが僕に声を掛けた。


「じゃあ、そういうことで、フェルトの話聞いてあげて?」

「う、うん」

「頼んだわよ!」


言い残すと、クリスはさっさといなくなってしまう。
残ったフェルトは後ろのドアを閉めると、アレルヤの席の後ろに立った。アレルヤもそれに向き合う。
気づくと、いつの間にか教室には誰もいなくなっていた。


「鞄、ここに置いていい?」

「いいよ。って、僕の席じゃないけどね」


フェルトが、通路を挟んだ隣の席に鞄をのせた。
フェルトが落ち着いたのを確認して、切り出してみる。


「それで、相談ってなに?」

「実は…今週の日曜日、ロックオンと遊園地に行きたいんだけど…誰か女の子も誘って、一緒にきてほしいの」

「つまり、ダブルデートってこと?」


言い慣れない言葉を口にする。
フェルトが、ちょっと恥ずかしそうに少し顔を赤くした。

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