ガンダム00中編&企画モノ置き場
□ソーマお誕生日祝い1
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要領を得ないアレルヤに訳が分からないまま、ともかくティエリアが尋ねた。
「君は一体なにを贈りたいんだ?」
「……えっと、それは僕も知りたいかな?」
はは、と力なく笑うアレルヤに、ティエリアが呆れたように深いため息をついた。
「……それなら自分が貰って嬉しいものはなんだ?」
「えっと……マルチーズ?」
「じゃあそれでいいだろ」
たいして考えた風でもなく、ティエリアが答えた。
「えぇっ無理だよ! 買えないよ!」
「去年は?」
「えーっと……ケーキ焼いたかな?」
なんで疑問系なんだ、と呆れながらも、もうそろそろここで話していても埒があかない気がしてきた。
なんという不毛な時間だろう。
「去年よりも特別なケーキにすればいいだろう。俺はもう帰るからな」
えーっ?というアレルヤに構わず、ティエリアが立ち上がる。
「まぁ、なによりも気持ちが大事なんじゃないか……って、ん?」
帰りたいから適当に言ったつもりだったが、以外にもアレルヤの目が輝いた。
「……そうか、そうだよね! わかったよティエリア! ティエリアらしくないけど!」
◆◆◆◆◆
我ながら恥ずかしいことを言ってしまった……。
……いや、あれは一般的な意見を言ったまでで、俺の意見じゃない!
なんて世話のかかる……まったく付き合いきれない、なんで俺が……
帰る道すがら、ティエリアは延々とぼやき続けていた。
続く