あの頃…

□恐怖の100キロババァ
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それは僕が高校を卒業してまもない頃、近所のいわゆる『お化け屋敷』に肝試しに行った時の話しです。








僕らはその頃、毎週の様に地元の有名な心霊スポットに夜な夜な肝試しに行ってました。




ある日、今は使われていない病院へ行く事になりました。




その病院も心霊スポットなのですが、病院の手前には古いトンネルがあり、そのトンネル中でクラクションを鳴らすと、100キロを越えるスピードで車を追い抜いていく100キロババァが現れるという噂を最近耳にしたからです。




その病院とトンネルは、とある山の途中にあります。







ある金曜日の深夜、僕の家に集まり病院へとむかいました。




メンバーは4人。









AM1:00…










ちょうど噂のトンネルにさしかかった時の事です。




友達の1人の吉田君が小便したいと言い出しました。




車をトンネルの手前に止めると、小便をしに吉田君が、少し離れたやぶの中に入っていきます。




残った僕らは、タバコを吸ったり、コーヒーを飲んだりしていると、




『うわぁぁぁぁ




叫び声と共に、ち○ち○もしまわずに、ズボンを上げながら、吉田君が飛び出してきました。








『…








僕らは笑ってみていたのですが、よくみるとその吉田君の後ろを、大きな何かが追いかけているのです。




僕らはパニックになり、その友人を見捨てて、車に乗って逃げました。







『…』








車内は静まりかえり、誰も喋ろうとはしませんでした。








吉田君を置いてきてしまった事。




吉田君を追いかけてきた、あの大きな影は何だったのか。




みんなは頭を整理できずにいました。





15分程走った頃、どこかのパーキングに車を止めました。





誰かが重い口を開きました。





吉田君を迎えに戻ろうと。




パーキングでUターンし、きた道を引き返します。




『…』




車内は重い空気に包まれていました。









やがて吉田君と別れたトンネルが、ぼんやりと見えてきました。





このトンネルを抜けると、さっき吉田君と別れた場所です。









そのトンネル抜けようとした時、ヘッドライトにぼんやりと人影がうつりました。







その人影は吉田君でした。








続く…
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