闇の黒蝶

□四次試験A
1ページ/4ページ






「…レイ、レイ」




「ん、なに?」





目を開けると、闇があった。

自分が起きたのかどうかも分からないほど、何もない闇の中。




そこは一切光が入ってこない。




でも、イルミのにおいに包まれて、暖かいぬくもりのなかだったから、ぜんぜん怖くなかった。





「おはよう、イルミ」




「おはようレイ。もう終わったから、起きるよ」




「うん。」




そういってイルミは土を掘っていく。
だんだんと漏れる光。


ずっと闇の中だったから、それがすごくまぶしく見えた。





次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ