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□嫁修業A
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「キルア、ひさしぶり」
「なんでここに…っ!
そっか…レイは兄貴の恋人だったね」
「うん、まあ…(もう婚約してるんだけどね)」
キルアが少し悲しそうな表情をみせる。
それは一緒ですぐにあのかわいらしい笑顔に戻ったけれど。
「でもよかったよ兄貴で。
俺最初レイのこと変人かと思ったし」
「なっ失礼な!」
「あたりまえぢゃん。
だってあの針めちゃめちゃ顔に刺さってるあきらかに変人なやつとイチャイチャしてんだぜ?
試験会場にいた全員がレイのこと趣味悪いって言ってたし」
「うっ」
痛いところをつかれて何も言い返せない。
普段のイルミだったら美形だし美声だし髪さらさらだし目くりくりしてて可愛いしもう完璧だけど、ギタラクルじゃ…うん。ダメだ。
レイがなにも言い返せないのがおもしろいのかキルアは楽しそうに続ける。
「おまけにヒソカともふつーに絡んでるし。仲いいし」
「ううっ」
「しかもありえないくらい強い。
みんなヒソカみたいな変人と一緒って思うのもしょうがないと思うけど」
「もうやめて…」
キルアが言ってることはすべてあっているから何も言い返せない。
「まあそんなに気をおとすなよ。
最後針野郎が兄貴だってわかってみんな誤解とけたって(ちがう意味で変人と思われたけど)」
「うん…ぐすん」
「てか俺の存在忘れてない?」
「「いたの?」」
「ひどっ」
「ははっ嘘だよ。忘れてなんかないよ」
キルアとミルキと三人で笑いあう。
さっきまでのピリピリした雰囲気はどこかにいってしまったかのようだ。
やっぱ兄弟だね…
いつかキルもイルミのことわかってくれたらいいな。
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