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□再会
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「逃がさないからね」
イルミからそんなことを言われて一瞬びっくりする。
あたしがイルミから逃げるわけないのに。
こんなに愛してしまったから、離れられるわけがない。
「う、ん」
それでも一瞬答えにつまってしまったのは、もともとあたしはこの世界の住人ではないからだろう。
こっちに来て戻れなくなってから数年。
今さら戻れるとは思ってないし、戻りたくもないけど…。
でもいつ戻ってもおかしくはない。
こっちに来たときのようにいきなりその時がくるかもしれない。
そうなったらあたしはイルミなしで生きられるのだろうか。
「ムリかな…。」
「何が?」
「何ってー……!?!?」
「俺といることがムリなの?イヤ?」
「ちがうよっ!!それだけは断じて!絶対に!ありえない!」
あまりのレイの必死ぶりにあっけにとられたイルミだったが、すぐに笑いがこみあげてきた。
「はは、冗談さ冗談。
そんな心配するわけないだろ?……だって」
「ーーーーー…ーーー」
レイの耳元で何かを小さく呟くと、レイは顔を真っ赤にしていた。
そのようすを見て再度笑いがこみあげてきたイルミは頬を緩ませていた。
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