闇の黒蝶
□抱っこ
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レイは揺れ動いている心をイルミに悟られないよう気をつけながら、顔を上げた。
「!?」
いつの間にかイルミの顔がレイの目の前にあったのだ。
驚きで声が出ない。
-――――っていうか//////
「イルミ、顔!顔が近いよ!!///」
「そう?」
レイは顔を赤くしながらイルミの顔をぐいぐいと押し出した。
「ビックリした///」
レイは未だ高鳴っている心臓を押さえながら小さくつぶやいた。
「そんなに嫌がんなくてもいいのに。」
彼が小さくつぶやいた言葉は、レイには聞こえなかった。
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