SP
□初めてのチュウ
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…信じられない。
僕の目の前では信じられない光景がうかんでる。
あの問題児のクレイグとトゥイークがいちゃいちゃしている。
いくら教室に人が少ないからってキスしたりハグしたりデコちゅーはないだろ。って言うか二人だけの世界に入って周り見えてなさすぎで二人の周りだけ花が咲いてたりキラキラしてるように見えるんだけど。何なのあの問題児カップルは!
あの根暗でクールで人を寄せ付けないクレイグですら恋人出来たらあんな風にいちゃつくのに…
なのにどうして僕のスタンはいい雰囲気になっただけで吐きそうになるのさ!
何時もキスをしようとしったら吐かれて顔面に掛かって雰囲気ぶち壊されるし…
普段ラブラブ(?)なのになかなか進展できないから嫌になっちゃうよ。
少しはクレイグみたいに人目を気にせずキスとかして貰いたいのになあ…
と考えてみたけど考えるだけ無駄だってわかるとため息をついて僕は机に突っ伏した。
「カイルどうしたの?」
そう声をかけられて顔をあげたら、さっきまでいちゃいちゃしていたトゥイークがいつのまにか側にきて心配そうに僕を見ている。いつの間に移動したんだろ?
それにしても僕が言うのもなんだけど本当トゥイーク女々しいよなあ。…あっ違った小動物みたいだ。
今も椅子に座ってる僕をしゃがみ込んで上目使いでみてきてる。可愛いとは思うけどゲイっぽいよ。これが可愛い子ぶりっこじゃなくて無意識なんだから恐ろしい…。
「別に…ただ…トゥイークはラブラブでいいなぁ…って」
「アッ!なっ何!?かっ…カイルもクレイグが好きなの…っ確かにクレイグはかっこいいから惚れるのもわかるけどっ…クレイグは僕の恋人だから取ったらだめ!」
ちょっ!なんで僕がクレイグ狙ってるって勘違いしてるんだよっ!僕はただトゥイーク達みたいにラブラブ出来ればいいなあって意味で言ったのに!
「DUDE!クレイグみたいな根暗好きじゃないって!しかもトゥイークノロケすぎっ!」
「アーッ!クレイグ根暗じゃないもんっ!酷いし鬼畜な時もあるけど優しいし面白くてかっこいいもんっ」
「ノロケはもう良いってば!(面白い?何が面白いんだろ?)」
「…うぅっ…ノロケじゃないもんっ」
「ええっ!?ちょっちょっと何で泣きそうなんだよ」