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□傭兵と僕
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「スタン達がテレンス&フィリップを救出する作戦を考えてるらしいんだけど僕らもそれに乗ってあげようと思ってね」
「へぇ…あんたが自分の考え以外の為に動こうとするなんて珍しいやないか」
「僕は愛と正義の味方だよ?悪くない人達が処刑されるのを黙って見ているなんて事は出来ないさ」
「お前見たいな腹ん中真っ黒人間がよう言うわ、実際の所はただスタン達より目立って活躍したいだけやろ」
「流石僕のモール!良くわかってるじゃないか」
「…何年一緒にレジスタンスやってると思ってんねん」
「レジスタンスじゃなくて恋人だからわかってくれているの間違いじゃないのかい?」
「は?何言うてんねん!」
「何って僕達が付き合いててお互いの事をよく理解してるって事を言ってるのさ。僕だって君の事を愛してるから君の考えてる事がよく判るよ」
そう言いながら僕は優しく微笑む。
そうすれば僕の微笑みを受けた人は嬉しそうに微笑むか顔を赤らめる。
ほとんどの人はね。
でもモールの場合は…
「キッショっ!マジシラフでそんな発言を男に言うとかマジあり得んわ…ゲイやな」
とか言って冷めた目で見てくる。うーん。今まで僕の微笑み+愛の囁きで頬を赤らませない奴なんていなかったのに。付き合って一通りの事までヤってるのに僕が甘い言葉を吐くと露骨に嫌そうな顔をするんだよね…犬の癖に。
早くなれればいいのにねぇ。まあデレデレで僕に甘えてくるモールなんて気持ち悪くてちょっと想像付かないからデレデレされても嫌だけどね。
「まあそんな事より、実行日は明日みたいだから頑張ってくれよモール」
「はっ!?明日とか何考えてんねんあのアホどもは!急すぎやろ」
「おそらく下調べとか一切していないだろうから頑張ってくれよ」
「それは俺に偵察して調べてこいって事かいな」
「ご名答」
「……お前は何すんねん?」
「ん?僕は偉そうに指揮して皆をまとめるだけさ」
「一人だけ楽してるやないか!」
「ははは、司令ってのは肉体仕事はしないものさ、大体僕は君が偵察した情報を元に頭を使ってどのルートで行けばいいをか導き出す仕事が待ってるんだから楽じゃないさ、なんならポジション変わるかい?」
「アホか、俺は人を動かす事は苦手やねん。それにアンタ前線なんて出来へんやろ」