稲妻11

□始まりの歌が聞こえた日
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あの事故から何日かたった・・・・・
俺はまだあの日の事を信じられなくてただただ部屋にこもって泣くことしかできなかった


(こんなのガゼルに見られたら笑われちまうな)


でもそのガゼルはもうここにはいないから・・・・


コンコン
「バーン?いるか俺だ入るぞ」

そういって入ってきたのはヒートだった

「バーン・・・いいかげん現実と向き合ったらどうだ?お前がこのままじゃガゼルさんだって安心していけないじゃないか・・・」

いつもヒートは俺を慰めにこの部屋へやってきた
今までの俺だったらきっと喜んでヒートと出かけただろう
でも・・・・でも今の俺は・・・・

「ここに食べもん置いておくからな・・・ちゃんと・・・ちゃんと食べろよ・・・・」

ヒートはそう言って袋を置くと部屋から出て行った

「くい・・・・もの・・・・」

さすがに食欲には勝てなかった・・・・
俺はヒートが置いていった袋を開けた

中には何個かのパンと・・・・






一枚の手紙が入っていた・・・・・

手紙はヒートからのものだった

バーンへ
ガゼルさんがいなくなってバーンはすごく寂しいと思う。
でも、ガゼルさんの事故はバーンのせいじゃないから・・・ね?
だから、元気を出してバーン・・・・
キミがそんなんじゃ・・・・俺も寂しいよ・・・・
キミはキミのままが一番いいんだ
ガゼルさんもきっとバーンが元気になることを一番に思っているよ


それと・・・・もしよかったら次の日曜日俺と遊園地に行かないか?
                              ヒート

いきなりの誘いに俺は最初驚いた
でもこれはヒートなりに俺を慰めてくれてるってわかってすごく胸があったかかくなった


(そうだよな・・・・いつまでも泣いてばかりじゃだめだよな・・・・)


シャァッ

何日ぶりの日の光だろうか?
カーテンを開けるとあの日と変わらぬ太陽が空で輝いていた

俺はすぐにヒートに連絡をとった
そして次の日曜日に遊園地へ行くことになった
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