稲妻11

□始まりの歌が聞こえた日
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そして約束の日はすぐに来た

約束の遊園地につくと俺は震えが止まらなくなった

そう・・・・
ついた遊園地は・・・・








ガゼルを失ったあの日・・・・
あの日に行った遊園地だった






「ぁッ・・・・はぁ・・・!!!!」





ガクガクガクガク・・・・


この遊園地に来たからといってまた誰かを失うわけじゃない
そんなことわかっているのに・・・・

なぜか震えが止まらなかった・・・・・

「!?バーン!!!おい!大丈夫か!!!」
「ヒー・・・・ト・・・」

俺を見つけたヒートはかけよってきた


「大丈夫か?バーンすごい震えて・・・・!!!!・・・・・ごめん・・・バーン」

そう言うとヒートは俺の手を握り歩き始めた・・・・





遊園地とは逆方向に・・・・





「・・・・ヒート?」


「ごめんな・・・バーン俺、気づかなかったんだ・・・・そうだよな・・・あの遊園地はお前とガゼルさんの・・・・思い出の遊園地だもんな・・・・ごめんな・・・」

そのときのヒートは・・・・泣いていた

「帰ろう、バーン・・・今日は俺から誘っといてごめんな・・・」

結局その日は帰ることにした・・・・

(俺・・・まだまだダメだな・・・)


帰り道俺はヒートを家までおくることになった
こうすればもう誰も失わずにすむから・・・・



「今日は本当にごめんな・・・・ まさか、あそこがあの時の遊園地だなんて思わなくてさ・・・」
「いや、いいよ。ちょっとは気分転換になったし。」
「そうか・・・ それならよかったよ。」


車通りの少ない路地を俺たちは無言で歩いていた・・・

(そろそろ、ヒートの家につくな・・・ このペースじゃあと10、15分ぐらいか?)

「じゃ、そろそろ俺帰るは。じゃあなヒート。」
「ああ、ここまで送ってくれてありがとう。・・・バーンも・・・帰り気をつけてね。」
「わかってるって。」




「あっ!うわぁ!!!!」



「『!?』」

分かれようと思った瞬間いきなり大きな声が聞こえた
声のする方を見るとそこにはちっこいガキが転んでピーピー泣いていた

「・・・まったく・・・・ 大丈夫君?ほら立てる?」

ヒートはそのガキのところにかけていった

「ったく・・・ヒートは本当におせっかいだよな・・・ほっときゃいいのにんなガキ」
「そうはいかないよ!」

ヒートが転んだガキに手を貸してると遠くから音が聞こえた・・・・



音はどんどん近づいてくる・・・





「!?」

気づくと大きなトラックがすぐそこまで迫っていた
普通こんな細くて車通りの少ない場所にトラックが来るなんて珍しいことはないだろう
だからこそ油断していた・・・


「逃げろ!ヒートォ!!!!」


(やばい、あのままじゃヒートがっ!!!)

とっさに俺はヒートとガキを突き飛ばした





ボンッ!!!!






鈍い音があたりに響いた・・・・


「!・・・・・!!!!バーン!?バーン!しっかりしろ!!!」

ヒートが俺にかけよってきた・・・

「っ・・・ヒー・・・ト?・・・ぶじ・・だった・・・か?」
「ああ!バーン、俺もあの子も無事だ!」
「そう・・・か・・・よか・・・った・・・ヒートまで・・・・いなくな・・・ったら・・・どうしようか・・・と・・・」
「もうしゃべるな!今、救急車を呼ぶからな!まってろ!」
「・・・い・・・・・・いいよ・・・よばなく・・・て・・・」
「でも!」
「いいん・・・だ」


(このままガゼルのところに行くのもわるくない・・・)




「バァーーーーーーン!!!!」


そして俺は眠りについた・・・・
深い・・・深い・・・覚めることのない・・・眠りに・・・・
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