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主に会話文や短文など。ヤマやオチは行方不明。ジャンルがバラバラですので苦手ジャンルにご注意を。

名前変換が出来ないので分かりやすくするため、主人公のセリフには「」の色分けをします。
主人公は連載ヒロインだったり違ったり。





◆horror(マイケル) 

シトシトと雨の降る昼下がり、テーブルに向かって図工の工作のような仮面作りをせっせと拵えているマイケル。
買い与えてやった絵の具を大胆にというか乱雑にというか豪快な筆遣いでベタベタと色を塗っているその後ろ姿に、声をかけた。


「マイケル、悪いんだけどちょっと来てくれる?」
「……?」


作業の途中だったけれど素直に立ち上がってキッチンに入り首を傾げるマイケルにオイルサーディンの瓶詰めを差しだした。


「せっかく作ってるとこごめんね。どうしても開かないんだ。」


湯煎も試してみたけど開かない頑固な瓶を、こくんと頷いたマイケルが受け取って軽く捻るとあっさりと開いた瓶。


「あぁ、良かった。ありがとうマイケル。」


するとマイケルはくっ、と膝を折って腰を屈め頭を差しだしてきた。一つ嘆息してマスクの上からポンポンと叩いてやるが、どうやら気にいらなかったらしい彼はそのマスクを脱ぎとった。
金糸の髪が零れ落ちる頭をずいっと差し出してくるマイケルに苦笑してその頭をそっと撫でてやると眠たげな瞳がやっと満足気に細められた。このご褒美があれば割りとなんでもお手伝いしてくれる。

こういう具合で、わたしとマイケルの同居は上手いこといっているのだ。
また?仕方ないなぁと言いながらもそのご褒美を、わたし自身が望んでいたりする。



なんの話だコレ……。まとまりのないこと山のごとし。

2013/07/03(Wed) 22:33

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