LONG DREAM-Shine-

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あれから考えても考えても答えが出ない。


変わりたい。


カノンノの言葉が離れない。


「私も、変わらなきゃいけない?」


テレジアに行ってから一度は変わったけど。


「分からないよ、モルモ…。
カノンノ…、私もまた、変わらなきゃだめかな?」


誰も居ない甲板に、私の声が響いた。


「アイツは、変わったのかな…。
分からないよ…。」

 「何が分からない?」


誰も居ないはずなのに返事が返ってきた。
慌てて振り替えると、見知った姿。


「ウィダーシン…」

ウィダーシン「私が来たことに気付かなかったのか?」


そう、私に話し掛けてきたのは彼だ。


「何をしにきたの?」

ウィダーシン「さて、何故だろうな?」


はぐらかされた。むかつく。


「質問を変える。
アナタは私がテレジアで討ったはず。
何でここにいるの?」

ウィダーシン「世界再生のためだ。」

「またギルガリム?」

ウィダーシン「あの時も言っただろう。
食わせはしないと。
それに、私がここにいる理由はまだある。」

「何?」


警戒心むき出しのまま話をしていれば、
ウィダーシンは変わったとしか思えない。


ウィダーシン「お前だ。」

「は?」


ワケの分からない事を言い出した。


ウィダーシン「お前と話がしたかった。
あの後からずっと。
やっと体を取り戻したから会いに来たのだが…」


すっ、とウィダーシンの目が細くなり、纏う空気も変化した。


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