Book・Clap

□お祭り騒ぎ
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「おーい!!!にく!!!にく!サンジー!まだかー!!」
「アゥ!!ルフィ!まだおれ様特製のスーパーディナーテーブルが設置できてねぇ!肉はそれからだ!」


「いやだ!待てねぇよー!机より肉が先だ!おーい!サンジー!!」



夏島海域の夕暮れ。

今日の夕飯は芝生甲板で食べようということになり。



「んー、気持ち良い風!嵐の心配もなさそうだし!こんなに平和な航海は久しぶりだわ!」
「あのー……、ナミさん……。天気のことで質問があるのですが……」


「あら、珍しい。なぁに?」
「今日はどの方角に立っていれば、ひらりとスカートが風にめくれ……、い゛だっっ!!!」


「ったく。何かと思えば」
「ヨホホ……」



穏やかな波が船に寄っては返す。



「……あら?ウソップ。鼻が青くなっているわ。染料?」
「あー……、絵の具だ。ありがとな。さっきまで絵を描いてたんだ。…ほら、これ」


「素敵な絵ね。……これは蝶?」
「おう。独創的な蝶だろ?おれには芸術の才能もあるからなー」


「ええ、とても独創的で新鮮だわ。……わたしは記録としてのスケッチしかしたことないから」
「そうか。じゃあ今度一緒に描こうぜ!何かわくわくするようなスゲーやつ!」


「いいわね。楽しそう」



キッチンの扉が開いて現れたキッチンの主。
フライパンをお玉でかんかん叩いた。



「今日も美しいマドモアゼル達ー!!…と野郎共!!!飯ができたぜ!!!!」
「今日の飯なんだ」


「あァ?クソ剣士にゃ勿体ねぇくらいのスペシャルディナーだよ!!!さっさと酒でも持ってきやがれ!!」
「おい、クソコック。どれでも好きなやつ持ってきていいのか」


「どれでもじゃねぇ!一番手前のはプリンセスマドモアゼルレディ達が召し上がる上等なワインだからな!……でも、まあ、それ以外なら……、今日はどれでもいいぜ」
「うし!」



がやがやとみんなが集まりだした甲板の隅で、なぜかしたり顔のチョッパーはわたしにそっと耳打ちをした。


「好きなのか?」
「えっ?」


「サンジとゾロの方ばっかり見てるぞ」
「…そ、そう?」


「顔が真っ赤だ」
「そんなこと、」


「それはきっとな、“恋”ってやつだぞ!ナミとロビンから聞いたことあるんだ!」
「………チョッパー。この話はもうおしまい!」



有無を言わさずひょいとチョッパーを抱き上げて、もこもこを胸に抱く。
そして今日も幸せな団欒を過ごすべくテーブルへ向かった。


fin

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