Novel
□雨音の旋律
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リエンは、ウエストポーチから紫色の無線機を取り出した。
「ボス、聞こえますか、こちらリエンでございます」
リエンが、無線機に向かって話しかける。しばらくして、雑音と共に低い声が聞こえてきた。
「・・・・・・ああ、聞こえている」
「沢田綱吉を、発見しました。走っています。
中学校へ向かう模様です。決行いたしますか」
また、しばらく間があった。
「行け」
リエンとミアはその言葉を聞くとニヤリと笑って行った。
「並盛地区滞在部隊は、至急守護者の確保へ向かえ!」
その瞬間、方々から怪しげな黒い影が飛び上がった。
その黒い影は、並盛町の住宅街の道に四体、
並中に六体、
黒曜中に二体、
沢田家に二体向かった。
足音も立てずに。