万高真ん中バースデー2010
□万斉のバイクで…
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Cもっとしっかり掴まって(3z
「晋助、もっとしっかり掴まるでござるよ」
「…お、おう」
「まだまだ。このくらいはしっかり掴まるでまござる」
「おわっ」
ぐいっと前に回した腕を引かれて、体は自然と万斉の背中に押し付けるかたち。
「安全運転は心がけるでござるが、何があるかわからぬ、」
「………」
「……?晋助?」
返事がないので首を捻って後ろを見ようとすれば、
「うっせぇ、分かったから早く行け!!」
と、せっつかれた。
「分かった。行くでござるよ」
ブルンとエンジン音がして、車体が振るえる。
「………クソ、早く静まれ」
「何か言ったでござるか?」
「早く行けっつったんだよ!!」
怒鳴って返して高杉は万斉の背中に額を押し当てた。
静まれ心臓。
バイクの振動で誤魔化せてるかな…