万高真ん中バースデー2010
□では今回は、
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@名前呼び禁止
「高杉」
「あ?」
「次の計画で…」
「……ああ、それはテメェの好きにしろ、ば…河上」
とある日の高杉と万斉の会話。
見ていたまた子はその会話に眉を顰める。
一体どうしたと言うのだ。「晋助」「万斉」とお互いを名前で呼びあっていた二人が今日になり突然苗字で呼んでいる。
「先輩」
「なんでござるか?」
「晋助様と何してるんスか?」
首を傾げで素直に訊いてみれば万斉はニヤリと口元を歪める。
「ゲームをしているんでござるよ」
「ゲーム…ッスか?」
「今日一日お互いを名前で呼ばずにいられるか、でござる」
ただのゲームなわけがない。何か罰ゲームがあるな…と、また子は話を聞いて内心ため息を吐いた。
「それで、呼んだらどうなるんスか?」
「拙者が【晋助】と呼んだら……」
「……あ」
「………呼んだな?」
万斉の後ろで今度は高杉がニヤリと笑った。
「こ、これはまた子殿に説明しているだけであって、決して晋助に言っているわけではっ」
「二回目だ。完全にアウトだな」
「………」
どうやら、ゲームの勝敗を着ける引き金をまた子が引いてしまったらしい。
しかし、ここまで嬉しそうな顔をする高杉は久しぶりだ。
どんな罰ゲームを考えているのか…
「分かってるよな?」
「それだけは…!!」
「ルールだ」
「しんすけぇ〜〜〜」
「三回目だ」
ククク…と笑う高杉。
その足元に縋り付かんばかりの万斉に、アホらし、とため息を吐いたまた子は自室に戻った。