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□戦闘
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ナルトとシカマルは向かい合わせになって印を組もうとしていた。

「七年ぶりだけど、覚えてるだろうな?忘れてたら洒落にもならねぇ」
「大丈夫!!そんなに記憶力悪くねーもん」
「そーだったな」

ニヤッと笑い合って目を合わせると、合図もなく二人同時に印を組み始める。

「早い…」
「何を組んでいるのか全く目で追えない」

近くにいた同期達が口々に感想を述べる。
驚き過ぎて何も言えなかった者もいる。特に七班と十班の驚きようは凄かった。

「あいつら、一体何者何だ」
「中忍レベルいや上忍すら越えているかもしれません」
「…長いな」

火影ですも組むことの出来ない早さの印がまだ続いている。


「ナルト」

お互いに顔を上げたと思ったら、シカマルがナルトに手を差し出した。

「…うん」

その手の上に自分の手を重ねる。
繋いだ二人の手には封印式のようなものが浮かび上がっている。
そして、繋いでいないもう片方のてをあわせて印を組んだ。

「「解!」」

二人が封印を解くと同時に繋いでいた封印式の書かれた手が、光りだした。


「うーん…こんなもんだっけ?」

封印したときは、もっと、力があったと思ったが…

「下忍になって少しは力ついてたってことじゃね?」
「そっか!うんうん努力は報われるんだってば」

笑顔で嬉しそうにしている。

「まぁ、それはいいとして…遅いな」
「うん。もうそろそろだと…あっ」
少し上を見上げた二人の目線の先の空間が歪みだし、何かが落ちてきた。
それを二人はキャッチする。
「いやー来るの遅いってばよ」
「ちゃんと成功したみたいだな」
「うん。錆はないし刃も鋭い…」

二人の元に落ちて来たのは刀だった。
その刀を抜いてチェックをしている。



「火影様っ!」
「なっ…!!」

ナルトとシカマルのやり取りに気を取られていた隙に敵忍がすぐそこまで、迫っていた。

「「…」」

二人は何の前触れもなく息ピッタリにその場から消えた。
そして、次に現れた時には火影の近くにいた敵忍は倒れて燃えていた。

「七年のブランクは大きいな」
「うー…シカマルの方が上手い」
「そうか?同じようなものだろ」

シカマルがナルトの頬に付いた一滴の血を拭う。

(何処がブランク?いつもなんか比べものにならない位凄いのに)
(上手い、下手と言っても人を殺しといて血一滴だけだろ)

目の前で起きた事に驚いた時に、あの会話。
周りにいる皆の心は一致して少し悪態じみていた。

「じゃ、ばあちゃん行ってくる」
「えっ…あぁ。気をつけて行って来るんだよ」
「分かってる」

そういって、シカマルを引き連れて皆の前から消えた。
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