機動戦士ガンダム00

□機動戦士ガンダム00 ー新たなるミッション 2010ー
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「・・・・・・此処は、一体・・・・」
刹那・F・セイエイは、目を覚ますと砂漠にいた。暑い日差しは、刹那の体力を奪って行った。
「暑い・・・・。どうして俺は、此処に・・・・・」
刹那は5分前までユニオンの軌道エレベーター「タワー」に休息で来ていた。もし、時空間の歪み、が発生したのなら、刹那だけがこの場に吹き飛ばされたのは有り得ない。
「・・・・体力を奪われる前に、この場から離れよう」
立ち上がり、西を見つめるとそこには街らしきものが見えた。蜃気楼かも知れないが、行ってみることにした。



着いた先は、蜃気楼ではなく正真正銘の街だ。刹那は街に足を踏み入れた。此処の町の人々は、クルジスのように、明るくは無い。皆、刹那を睨んでいた。やはり余所者がこのような場所には来てはいけないようだ。
「(早くこの場から立ち去りたいが、俺は日本へ戻りたいし・・・・・)」
刹那は辺りをキョロキョロした。すると、空港、と書かれた文字を見つけた。今丁度来たバスに乗れば、空港に行ける様だ。
刹那はそのバスに乗り込み、空港を目指した。


空港には無事に辿り着いた。そのまま空港の中に入る。パスポートがあれば、何とかなるだろうと思っていた。
「どうしよう・・・・・」
行く為にはそう簡単には行けない。戸惑う刹那に、誰かが刹那の肩を叩いた。
「!!」
「君、どうしたのかな?」
どうやら警備員のようだ。それも、日本人の。
「ご両親は?」
「・・・・・・・俺は」
言葉に戸惑ったとき、突然刹那の通信機が鳴った。
『刹那!つながってたら返事をして!!』
その声は、アレルヤ・ハプティズムの声だ。
「アレルヤ・・・・・」
『良かった・・・・・。みんな心配してたんだよ?いきなり刹那がレーダーから消えたって・・・・・あー!』
いきなり大声をあげるアレルヤ。
『藤海寺さん!!』
「よー、アレルヤ」
「・・・・・知り合いなのか、アレルヤ」
『刹那、覚えてない?5ヶ月前に僕達に力を貸してくれた・・・・』
刹那は、はっと思い出した。
そう今から5ヶ月前。彼、藤海寺大輔に出会った。彼はスメラギ・李・ノリエガがガンダムマイスター達に紹介した人物である。彼は2年間AEUに勤め、2年間ユニオンに勤めていた。この間ユニオンを止めたばかりなのだ。
スメラギが、クジョウだった頃、彼に出会った。藤海寺は時空の狭間で来た、とスメラギだけに話していた。そう、彼は300年前の地球から来ていたのだ。そのことをガンダムマイスターやトレミーの皆に話し、和解した。
『藤海寺さんがいるってことは・・・・・』
「ああ、正解だアレルヤ。ここは君達から300年前の地球さ。西暦2010年だよ」
「つまり、俺は・・・・・」

時空の狭間に吸い込まれ、この300年前の過去の世界に来てしまったのか

今の状況を飲み込めない刹那。
「アレルヤ。刹那のことは任せて。スメラギに言っといてくれないか?刹那を預かるって」
『はい、分かりました』
アレルヤの通信を切る。そして藤海寺は刹那の手を取った。
「まず、日本へ行く為にはいろいろと手がかかるから、僕と来て」
連れられるままに刹那は藤海寺に付いて行った。



藤海寺は自家用飛行機で日本まで向かおうと考えていた。
「これなら余計なものとか、何もしなくていいからね」
「あっぁぁ・・・・・」
飛行機が離陸する。刹那は小さくなる街を、そっと見つめていた。



日本に着き、飛行機から降りる。
「あっ、刹那。帽子を被って」
渡された青いキャップ。刹那は其れを深く被った。
「何故だ」
「まあ、いろいろあって・・・・・」
そのまま藤海寺について行く刹那。


ここが、過去の日本、なのか
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